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「ワークスタイル変革」「働き方改革」といった取り組みが注目されている中、遠隔地でもインターネットとPCやタブレットなどのツールでコミュニケーションを取りながら業務を行う「テレワーク」の導入を検討する企業も増えつつあります。

 

総務省では、特に地方でのテレワークを積極的に推進しており、「ふるさとテレワーク推進事業(以下 ふるさとテレワーク)」を実施しています。そして、ふるさとテレワークに参画して顕著な実績を上げているのが、岐阜県郡上市に開設されたコワーキングスペースである「HUB GUJO」です。

 

今回は、地方都市としての郡上市が抱える問題に触れつつ、「HUB GUJO」開設までの経緯やそこでテレワークを行っている利用者の様子などを中心に取り上げます。

岐阜県郡上市のコワーキングスペース「HUB GUJO」

岐阜県のほぼ中央に位置している郡上市は、平成16年3月1日、旧郡上郡7町村(八幡町・大和町・白鳥町・高鷲村・美並村・明宝村・和良村)が合併し、岐阜県で19番目の市として誕生しました。その面積は東京都23区(約619 km²)よりも広く、約1,031 km²にもなります。

 

郡上市の町村では、八幡町が「郡上八幡」として全国的に知られています。もともと八幡町は八幡藩(郡上藩)であり、現在でも江戸時代の情緒を感じられる街並みが残っており全国から多くの観光客が訪れています。

 

そんな同市は、将来を担う20代の若者が毎年200~300人減少するという深刻な人口減少問題を解決するために、雇用創出を目的に都市部の企業に対して企業や工場の誘致を行ってきました。しかし、その効果は限定的で問題の解決には至らない状況が続いていたのです。

 

そんななか、ICT(情報通信技術)を活用して若者が働きやすい環境を整えることで、働き盛りである若者の都市部への流出という問題の解決を目指すために発足したのが、NPO法人「HUB GUJO(ハブ グジョウ)」です。同法人は、紡績工場をリノベーションしたコワーキングスペースとしてHUB GUJOを開設し、ふるさとテレワークに参画しました。

 

岐阜県郡上市のコワーキングスペース「HUB GUJO」

 

「まるでそこに東京があるみたい」
テレビ会議/Web会議の進化でテレワークはココまできた! 

「HUB GUJO」は、サテライトオフィスとなるシェアオフィス、コワーキングスペースとしての機能を兼ね備えた拠点です。シェアオフィス6室、90平方メートルあるコワーキングスペース2室を備え、最大45人まで同時利用できる規模となっています。

 

開設に至る過程では、ブイキューブをはじめとする都市部に拠点を持つ企業4社が参加した実証実験を2015年12月から2016年3月にかけて実施しました。その結果を踏まえて、都市部の上場企業であってもすぐに業務を開始できるように整備されています。Web会議システムを活用したコミュニケーション手段の確保もその一つです。

 

同僚と離れた場所で働くリモートワークでは、お互いの姿が見えないためコミュニケーション手段の確保がしばしば問題となります。この問題を、「HUB GUJO」では高品質なWeb会議システムを整備することで解消しています。具体的には、ブイキューブのテレビ会議システム「V-CUBE Box」や、Web会議サービス「V-CUBE ミーティング」を導入し、入居者は誰でも利用できる状態にすることで都市部にある拠点との円滑なコミュニケーションを実現しています。

 

実際、ブイキューブのマーケティング本部の本部長である佐藤岳が、次のような形でコミュニケーションツールをフル活用して業務を遂行しました。


  • テレビ会議システム「V-CUBE Box」で、東京の本社と常時接続し、社内の様子を確認
  • Web会議サービス「V-CUBE ミーティング」で、経営会議や部門会議、取引先との会議に参加

 

「まるでそこに東京があるみたい」 テレビ会議/Web会議の進化でテレワークはココまできた!

 

業務中の様子を撮影したこの写真のように、東京の本社にいるメンバーといつでもコミュニケーションを図れる環境を作り出したことで、佐藤は東京の本社で勤務していた時とほとんど同じように業務を遂行することができました。

 

そして、テレビ会議システムやWeb会議システムをフル活用して業務にあたっている佐藤の姿を目の当たりにした「HUB GUJO」代表の赤塚良成氏は、「まるでそこに東京があるようでした」とその様子を表現されています。

業務効率の向上も期待できるテレワーク

実証実験に参加したほかの企業も、ブイキューブ製品を活用して業務を行っていました。各企業のテレワーカーからは、「効率が上がった」「業績が上がった」との声がよせられています。

 

このような利用者の声について、赤塚氏は「サテライトオフィスでの業務に、ある程度の割り切りがあったのではないでしょうか。テレワークで得られる最大限の業績を求めた結果ではないかと思います」と分析しています。

 

テレワークでの業務を前提としたことで、物理的に距離が離れていることにより発生する課題を、自ずと解決していったのかもしれません。不必要な行動や管理を削ぎ落とし、効率的な働き方が可能となったのであれば、まさにテレワークがもたらした働き方改革だと言えるでしょう。

仕事がすべてではない!
テレワーク成功の秘訣は「その街での生活を楽しむこと」

「HUB GUJO」のコンセプトは「山里に住んでも仕事は最先端」です。この施策により、このコンセプトは十分に実践され、テレワークは都市部との業務に全く問題がないことがわかりました。

 

一方で、赤塚氏は「地方でコワーキングスペース&シェアオフィスに人を呼び込み、テレワークによって仕事をしつつ、地方で暮らしてもらうためには、施設側の改善と自治体の理解が必要です」と語っています。

 

気候や文化の違いを解決するためには、自治体の受け入れ態勢の準備、住居の整備が必要です。何より、利用者や移住者が、地方コミュニティへの積極的な関わりを持つことも大切です。

 

また、気候や文化に大きな違いがあるということは、都市部では味わうことのできない季節の移り変わりや食、生活を楽しむことができるということでもあります。

 

例えば、郡上市で行われている全国的にも知名度の高いイベントに郡上踊りがあります。郡上踊りは、岐阜県郡上市八幡町で行われている盆踊りであり、秋田県の西馬音内の盆踊り、徳島県の阿波踊りとともに日本三大盆踊りに数えられています。

 

このようなイベントに参加することは、自分の暮らしている街への理解を深める良い機会となるでしょう。「HUB GUJO」のスタッフや入居者も、この郡上踊りに参加して住民との交流を楽しんでいるとのこと。また、都市部に暮らすビジネスパーソンのなかにも、郡上踊りに参加したいというニーズが一定程度あるのだとか。

 

このようなニーズにも、「HUB GUJO」では郡上踊り期間中でのスポット利用を可能にすることで、平日はテレワークで業務を進めつつ、休日は郡上踊りに参加するといった都市部の人材誘致につながる試みを展開しています。

 

「ネットとコミュニケーション手段さえあれば、働く場所は東京でなくても良い」

 

昨今、このように考えているビジネスパーソンは多くなっているようです。テレワークを実現できる場所を増やし、このようなニーズに応えていくことで、人材はより流動的となり、地方と都市部の垣根はもっとフラットになっていくでしょう。

 

「HUB GUJO」は、これからもテレワークによる働き方改革を牽引する立ち位置となり、さらなる事例と実績が生まれることが期待されます。

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