Web会議に最適なマイクスピーカーの選び方

Web会議の際に音声トラブルを経験したことのある方は多いのではないでしょうか。たとえばやまびこのように自分の声が反響したり、音が聞こえなくなったり……。音声トラブルで会議の進行を妨げないためには、Web会議用マイクスピーカーの導入がおすすめです。

しかし使用人数や部屋などの用途に合ったマイクスピーカーを選ばないと、音声トラブルは解決できません。

本記事では、用途に合わせたマイクスピーカーの選び方を解説します。スムーズなWeb会議をおこなうために、まずは適切なマイクスピーカーを準備しましょう。

適切なマイクスピーカーを選ばないと…… 

前職で、遠隔会議用の音響機器を専門に扱っていた大穂が話をするということで、2016年4月に入社した、大穂の後輩「八幡 和憲」と、ベテラン社員「菊池 慎」が集まりました。

 

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大穂:「Web会議において一番大切なことは、映像もさることながら、『音』だと考えています。音が悪いと、会議に参加している方々の集中力が低下しますし、ストレスになってしまいます。せっかくWeb会議を導入しても活かし切れず、電話やメールでのコミュニケーションばかりに頼ってしまう、といった企業さまもおられます。問題の多くは、音響機器を正しく使っていないことが原因です」

中森(筆者)「具体的にどんな使い方をしているのですか?」
大穂:「たとえば、次のようなものが考えられます」

誤った使い方 起こりうる問題
同じ部屋で複数人が、各PCの内蔵マイクと、内蔵スピーカーを使って、会議を行う PCのスピーカーから出た音を、PCのマイクが拾ってしまう「音が回ってしまう」状態(ハウリング)や、自分の声が自分に聞こえるような「音が戻ってきてしまう」状態(エコー)が発生してしまう
少人数向けの小会議室に適したスピーカーを、大きな会議室で使用する 適切に音を拾うことができず、聞き手は音声が聞き取りにくくなります。聞き手側で音量を上げると、ノイズが大きくなるだけでなく、エコーの原因にもなってしまう

microphone-speakers3.jpg大穂:「こうした問題を回避するには、正しいマイクスピーカーを選ぶことが大切です」

八幡(新入社員):「マイクスピーカーってなんですか? マイクですか? スピーカーなのですか?」

大穂:「会議室を使って、複数名でWeb会議を行う場合に使う音声デバイスのことです。自室の音声を集音するための『マイク』と、相手拠点の音を拡大するための『スピーカー』が一体になっています。そして、ハウリングやエコーを回避する『エコーキャンセラー』機能、ノイズを低減する『ノイズキャンセラー』機能を搭載している機器を必ず選んでほしいです」

菊池(ベテラン社員):「この機能を備えていれば、音声トラブルは少なくなります」

どれを選べばいいのか?

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microphone-speakers4.jpg中森「マイクスピーカーにもいろいろ種類がありますよね。どんな機器を選べばよいのでしょうか?」

大穂「部屋の大きさで選ぶ、というのが鉄則です。小会議室には小会議室向けの、大会議室には大会議室向けの機器を選びます。あとは、参加者が何名くらいで、どういうレイアウトで実施されるかによって、追加のマイクが必要になることがあります。性能に関しては、メーカーや製品によってバラつきがありますので、信頼できるメーカーを選ばなくてはなりません」

八幡「ブイキューブでも機器を取り扱っていますよね? 信頼できる、ということですか?」

大穂「はい。マイクやスピーカーの性能はもちろん、エコーキャンセラー、ノイズキャンセラーの能力、使い勝手や価格面から考慮して、推奨機材を選んでいます。お客さまの利用シーンに合わせて、ベストな機材を提案できるようにしています」

菊池「ブイキューブ経由で機材を購入いただくと、延長保証もできるし、カスタマーサポートなどのアフターケアも付きますよ」

八幡「導入から運用まで、ずっとご支援差し上げる、ということですね」

中森「適切なマイクスピーカー選びはブイキューブにおまかせ、ということですね」

大穂菊池(二人揃って頷く)

microphone-speakers5.jpg話を終えて、今回の内容について「ためになる度」を「星いくつ?」で尋ねてみた。「4つ」と八幡

マイクスピーカー選びのポイントまとめ

部屋の大きさ

マイクスピーカーを部屋の大きさに合わせて選ぶ場合、マイクが音を拾う範囲「集音半径」に注目しましょう。

  • 個室や小会議室向け:集音半径が3~5m
  • 中会議室(5~10人以上):集音半径5~10m

拡張マイクの付属したマイクスピーカーなら、大会議室でおこなうWeb会議でも集音半径を広げられます。

参加人数

Web会議の参加人数に合わせて、マイクが音を拾う向き「指向性」を選びましょう。

  • 少人数(5人以下):単一指向性
  • 大人数(5人以上):全指向性

「単一指向性」は正面の音を集音しやすいタイプで、「全指向性」は周囲の音をすべて均等に拾えるタイプです。人数が少ないWeb会議では、単一指向性がおすすめです。不要な雑音を拾わず、話者の音声をよりはっきり拾えます。多人数のWeb会議では、音声をまんべんなく拾える全指向性のマイクスピーカーが向いています。

予算

マイクスピーカーの価格は数千円から10数万円までさまざまです。集音半径が広いものや機能が豊富なものなど、機能性が高いほど高価になります。

 

▼マイクスピーカーの予算の目安

  • 使用人数1~5人:5,000円~15,000円
  • 使用人数6人以上:20,000円~120,000円

目安より安い金額で必要な機能を備えたマイクスピーカーもあります。1人で使う場合や使用頻度が低い場合には、必要のない機能を備えたものもあるでしょう。予算だけでなく使用するシーンや頻度に合った機能も考慮して、できるだけコスパの高いマイクスピーカーを探してみてください。

機能(エコーキャンセラー・ノイズキャンセラー)

エコー(ハウリング)やノイズは複数人のWeb会議で発生しやすい音声トラブルです。マイクスピーカーの付属の機能で解消しやすくなります。

  • エコーキャンセラー:音のエコーを取り除きハウリングを防ぐ機能
  • ノイズキャンセラー:雑音を取り込み逆位相の音を出力して騒音を軽くする機能

接続方式

マイクスピーカーの接続方式は、BluetoothやWi-Fiといった無線接続と、ミニプラグ端子、Lightning端子、USBなどの直接接続があります。


  メリット デメリット
有線接続
  • ケーブル不要
  • マイクスピーカーとパソコンの距離が離れていても接続できる
  • 接続が不安定
  • 音声が途切れる場合がある
無線接続
  • 接続が安定
  • リーズナブルな製品もある
  • ケーブルが必要
  • 場所をとる
  • パソコンと距離を空けられない

レンタル

マイクスピーカー選びに迷っている方や、一時的にWeb会議を導入しているため購入をためらってしまう場合は、レンタルもおすすめです。ヤマハ株式会社では、法人向けに無料でマイクスピーカーのレンタルをおこなっています。

マイクスピーカーを1日単位、1週間単位、1ヵ月単位で有償レンタルをしている企業もあります。有償レンタルは長期利用すると支払総額が割高になり、結果的に購入したほうがお得となる点に注意してください。短期だけ使う、もしくは気になる機種を試す目的で利用しましょう。

オマケコラム

カメラについて

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カメラの選定ポイントについても菊池に聞きました。

「音響機器と同様、部屋の大きさ、参加人数、レイアウトによって選ぶことが大切です。PCとカメラをUSBで接続するタイプが主流で、3,000~15,000円のものが一般的です。

高価格なカメラは、リモコンでカメラの角度を操作できたり、ズーム機能が搭載されていたり、画像を鮮明に映し出す光学ズーム機能が付いているものもあります。ブイキューブでは、カメラにおいても、お客さまに一番適したものをご提案し、サポートいたします」

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中森 しほ
著者情報中森 しほ

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