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検証2:HDX8000からV-CUBE Box会議室に入る

検証2では、HDX8000が「V-CUBE Box会議室」に問題なくスムーズに接続することができるか確認した。今度はHDX8000端末の操作で行う。HDX8000のメニューにある「接続先リスト」に「V-CUBE Box会議室」が登録されているので、それをリモコンでまず選択する。

 

次に「通話タイプ」の画面が出てくるため、そこで「IP H.323」を選択する。するとコール発信が始まった。数秒もかからない間に「V-CUBE Box会議室」が応答し接続が完了。互いの端末から送信された映像がそれぞれのディスプレイに表示され、テレビ会議ができる状態になった。

 

ポリコム端末の操作に慣れている人であればコール発信の手順は至って簡単であろう。他のポリコム端末を「接続先リスト」から選んでコールするのと同じ操作感覚で「V-CUBE Box会議室」に入ることができる。改めて操作手順をトレーニングするという手間は必要ないと思われる。

 

一方、映像品質については、両端末が同じネットワーク内にあるということは考慮しなければならないが、さきほどV-CUBE BoxからHDX8000へコールしたときと同じで、鮮明で遅延もなく実際に使う上で問題ないと思う。また、誰かが指摘しなければ、恐らく相手端末がHDX端末なのかV-CUBE Boxなのか一見ではわからないかもしれない。

 

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HDX8000の接続先リストの画面でV-CUBE Box会議室、通話タイプ(H.323)をリモコンで選択

 

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HDX8000からV-CUBE Box会議室に接続完了

検証3:V-CUBE BoxとHDX8000との間での資料共有

検証3では、V-CUBE BoxとHDX8000との間での資料共有を確認した。ここでブイキューブの担当者の方のノートPCをお借りして、ブラウザでCNAレポート・ジャパンのウェブサイトにアクセス。それをV-CUBE Boxの資料共有機能を使って両端末で共有し、問題がないかを確認。ふたつある内のひとつのディスプレイにはV-CUBE Boxからネットワークを介してHDX8000で受信されたウェブページが大きく表示され、文字が多いウェブページではあるものの、小さな文字もはっきりと視認できた。

 

この精細さであればパワーポイントなどの資料の共有も問題なくできるであろう。ノートPCはネットワークを経由してV-CUBE Box本体に接続された形だが、HDX端末とV-CUBE Box間での行われた共有資料への接続時間もスムーズで速い。

 

DSC_5601_V-CUBE_BoxHDX8000.jpgV-CUBE BoxとHDX8000との資料共有の様子

 

これらの一連の操作については、仕事で日常PCを使っている人であれば難しいところはないはず。検証1でも検証2でもそうだったが特殊な操作はひとつもなかった。単に画面メニューを見て選ぶだけなのでテレビのリモコンやPCの操作に慣れていれば全く問題ないだろう。加えて、HDテレビ会議での相手の様子や資料の視認性を考えると、40インチや50インチ程度のディスプレイが最適と改めて感じた。

 

以上はV-CUBE Box側から送信しHDX8000側で受信する資料共有の確認だったが、反対にHDX8000側から送信しV-CUBE Box側で受信する資料共有ももちろん可能だ。HDX端末同士で資料共有を行うのと同じ操作手順で、ポリコムなど他社製テレビ会議ユーザはV-CUBE Boxとの資料共有が行える。

結果:品質が高く違和感ないV-CUBE BoxとHDX8000との相互接続、実用性は高い

今回の検証では、繰り返しになるが、(1)V-CUBE BoxからHDX8000を呼び出す、(2)HDX8000からV-CUBE Box会議室に入る、(3)V-CUBE BoxとHDX8000との間での資料共有を行う、の3点について、操作・接続・品質を検証した。

 

V-CUBE Box端末はHDX端末と問題なく接続しテレビ会議や資料共有が行えることが今回の検証で確認ができた。その中で、他社製端末ユーザにとっては、なんの変更も負担もなく、これまで慣れ親しんだ操作手順で問題なく行えるということを示すことができたのではないだろうか。

 

とはいえ、読者にとってはまだいくつか気になるところがあるかもしれない。

 

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両端末接続中の使用帯域や使用コーデックなどのステータスを確認

 

一つ目は、今回使用された相互接続に必要なゲートウェイ。V-CUBE Box端末とHDX端末はお互いの通信プロトコルやコーデックに若干違いがあるため、本体同士はそのままでは直接通信ができない。そのため、V-CUBE Oneのサービスとして提供されるゲートウェイを介する必要がある。

 

今回の検証では、HDX8000とゲートウェイ間の接続品質は、約1Mpbsで接続し、映像はH.264AVC/720p、音声についてはG.722で通信が行われた。もちろんゲートウェイの処理能力に対する負荷やネットワークの混雑状況によっては遅延が発生する場合もありえるが、今回の検証では、パケットロスはほとんどなく、遅延やブロックノイズ、ブラックアウトなど映像品質の劣化は見られなかった。

 

 二つ目は解像度の点だ。仕様上の解像度は両端末とも1080pまで対応しているとはいえ、今回の検証ではゲートウェイの仕様720pでの接続であった。体感的には1080pと720pの差を見極めるのは難しいところがある。しかし、個人的な経験を言わせてもらえば、人が会議で使用する分では720pでも十分と感じる。1080pはむしろ高精細さが問われる製品や回路基板などを共有したい向きといえよう。  

 

三つ目はセキュリティ(通話の暗号化)の点だ。ビジネスミーティングにテレビ会議を使う際に情報漏えいのリスクを考慮するのは当然だ。そこで鍵となるのは、ひとつに、端末間での通信の暗号化だ。V-CUBE BoxもAESに対応しているため、ポリコムなど他社製テレビ会議端末が混在した環境でもセキュアにテレビ会議が行えるであろう。

V-CUBE Boxはコストを抑えた入れ替え、拡張に最適

今回の検証では、他社製テレビ会議端末環境の中に、V-CUBE Boxを入れ替えもしくは追加導入をしても負担や違和感なくユーザが使えることを確認できた。これにより、これまで予算の関係で採用を見合わせていた拠点(支店や営業所、出張所など)での導入を検討できるようになるのではないだろうか。

 

筆者は、この十数年の間、多数のテレビ会議端末を見る機会があったが、その中でV-CUBE Boxは製品として完成度が高いと思う。端末のメニュー画面がわかりやすく構成されており、操作感も良い、安心して導入できる端末だといえる。ブイキューブはユーザとしてポリコム端末をこれまで社内で活用してきた経験が豊富にある。相互接続の部分においても知見やノウハウも蓄積しており、それらがユーザ目線でV-CUBE Box開発に盛り込まれていると感じる。

 

またV-CUBE Oneサービスとして提供されるゲートウェイ機能は、サービスとしてブイキューブが提供しているため、ユーザ側に設置や運用などの負担は生じず、月額費用にてすぐにでも利用開始できるものだ。加えて、多地点機能についても、同じくサービスとして提供されるため、ゲートウェイ機能と合わせて利用すると便利さは増すだろう。

 

これらのほか、国際間接続を高品質で可能にする“独自のネットワークサービス”「Global Link」も提供されておりビジネスミーティングのグローバル化にも対応できる。さらに、そこに「V-CUBEミーティング」サービスも加えると、PCやタブレット/スマートフォンを交えた会議も可能になり、テレビ会議の活用の範囲が広がるだろう。

 

端末からサービス、サポート・保守(24時間365日)までトータルに提供できるブイキューブ。国内だけの導入にとどまらず海外展開している企業にとっても、V-CUBE Boxは検討する価値が大いにあるのではないだろうか。

市場を長年ワッチしている筆者としても今後のV-CUBE Boxの市場での展開に注目したい。

 

V-CUBE Box - HDX interop Review 2016

CNAレポート・ジャパン  http://cnar.jp

 

V-CUBE-Box-Interoperability-report

 

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