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開発関係者が語る:ユーザから広く採用されているV-CUBE ミーティング 4から進化して登場したV-CUBE ミーティング 5
~不安定なネットワーク環境を想定し、さらに画質・安定性・ユーザビリティの向上を図った~

企業においてWeb会議の利用が浸透してきた。


しかし、ユーザ側には「使いこなすのが大変そう」「どう使っていいか、わからない」といった不安イメージがまだまだ残っている。そこを払拭するために9年ぶりにメジャーバージョンアップとして昨年登場したV-CUBE ミーティング 5(V5)。

 

これまで長年提供され幅広い支持があるV-CUBE ミーティング 4はAdobe Flashベースのプラットフォーム(インストールフリー型)であり、一方、V-CUBE ミーティング 5では、H.264/SVCというコーデックを採用したプラットフォーム(アプリケーションインストール型)。H.264/SVCの採用はブイキューブとしては大きな決断であったという。

現在は、長年提供されてきたV-CUBE ミーティング 4(V4)と並行して提供されている。そこで、今回、開発関係者に、V-CUBE ミーティング 5の特徴のほか、開発にあたりどういった課題があったのか、また、それをどのように克服したのかなどを語っていただいた。そして最後に、ブイキューブの今後のビジュアルコミュニケーションの事業展開の方向性についても説明していただいた。

 

取材は、V-CUBE ミーティング 5を使ってブイキューブとCNAレポート・ジャパン橋本啓介(筆者)のオフィスをつなぎ遠隔インタビューを行った。インタビューのお相手は、プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏と、マーケティング本部マーケティングコミュニケーショングループ 迫 裕一 氏。

※「V-CUBE ミーティング」の記述は特にことわりがない限り、「V-CUBE ミーティング 4」と「V-CUBE ミーティング 5」の両方を意味する。

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 V-CUBE ミーティング 5でユーザの不安イメージの解消を狙う

「海外や遠隔地の人とのコミュニケーションが便利」「移動しないで良いため、時間を有効に使える」と興味を示す企業が多くなってきているものの、長年続いてきたユーザのマイナスイメージを完全には払しょくしきれているとはいえないと筆者が長年業界をワッチしてきて感じるところ。また、ブイキューブが調査したところによると、潜在的ユーザにおいては、「特別な設備が必要ではないか」「使いこなすのが大変そう」「どう使っていいか、わからない」などの不安イメージがあったという。

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ブイキューブによる利用者意識調査結果

 

ブイキューブは1998年にWEBソリューションサービスを提供する会社として起業したのち、社内でテレビ会議システムの導入を検討した時期があった。しかし、その導入費用の高さから導入を断念し、自社内にてWeb会議システムを開発した経緯がある。それが事業化へのきっかけとなり、20037月よりWeb会議ASPサービス「nice to meet you(現在のV-CUBE ミーティング)」を開始。ビジュアルコミュニケーション事業へ転換を果たした。

 

時代の流れとして、ブロードバンドの広がりとともに、パソコンの高性能化、スマートフォン/タブレットの登場などで、Web会議の映像や音声の品質は格段に向上し、この何年かはクラウドサービスをはじめとした利用しやすい高品質なWeb会議が実現している。それに伴い、ユーザ企業においてもWeb会議は一般化してきているのが現状だ。その間、ブイキューブのWeb会議は、映像や音声の品質や使い勝手を常に向上させつつ、ニーズに応じたサービスラインナップを充実させ、急速に事業を拡大していった。その原動力となったのが、V-CUBE ミーティング 4だ。

そういった中、V-CUBE ミーティング 5は、20159月、メジャーバージョンアップとして登場した。

画質・ユーザビリティ・安定性がさらに進化

長年提供されてきたV-CUBE ミーティング 4は市場シェアNo.1に見られるようにユーザに広く受け入れられており実績も豊富だ。しかし、ユーザのフィードバックなどから、安定性や画質、またユーザビリティの点で、まだまだ改善できるところがあったとプロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏は回想する。そこで、9年ぶりに、さらに進化させたV-CUBE ミーティング 5をリリースした。

 

こう言えば簡単だが、しかし、実際のところV-CUBE ミーティング 5への道のりは単純ではなかった。V-CUBE ミーティング 4を長年利用し続けている数多くのユーザ企業の中には、インストールレスを必須要件としているユーザも存在し、ユーザ自体が進化を受け入れてくれるか不安な面もあった。 そのため、すでに幅広く支持されているV-CUBE ミーティング4を今後も進化させていくことがベストではないかといった意見も社内にはあったそうだ。その上、開発にかかわる投資額がV-CUBE ミーティング 4以上になる可能性もあった。

 

「当初は、ユーザに受け入れられるだろうか。新しいユーザ体験を提供できるだろうか、とても不安だったのが正直な気持ちだった。V-CUBE ミーティング 5によって、失敗は許されない、というかなりのプレッシャーがあった。」(プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏)

V-CUBE ミーティング 5の開発は、ブイキューブとしては大きな決断だったのだ。

 

難しい判断ではあったが、今後のブイキューブの事業の方向性も踏まえ、さらに進化させたバージョンを提供したいという思いが重なり、2014年の後半からV-CUBE ミーティング 5の開発に踏み切り、ほぼ1年後には新しいV-CUBE ミーティングのバージョンであるV-CUBE ミーティング 5を世に送り出すに至る。

お客様・社内ユーザなどの反応は良好

ともあれ、ユーザの反応は良かった。「画質・ユーザビリティ・安定性の3点がユーザに届いているという確かな手ごたえを得た。」(プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏)V-CUBE ミーティング 5の画面越しに当時のホッとした気持ちを表情で表現して見せた浅野氏であった。

 

V-CUBE ミーティング 5のユーザインターフェイスはわかりやすい(つまり操作しやすい)。」「画質がキレイだ。」「他社製のWeb会議に難があって我々のV-CUBE ミーティング 5をトライアルしてみたら普通に使えた。」といった評価をユーザから得ているという。

 

一方、ブイキューブ社内でも好評だった。自社製品であるから当たり前といえば当たり前かもしれないが、V-CUBE ミーティング 5の開発に関わったのは一部の社員であるから、他の社員はある意味ユーザとも言える。そういった人たちの反応だ。ブイキューブは、過去にテレビ会議システムが高価であることから導入を断念し自社で使うために開発したこともあって、Web会議は社内会議などで日常的に利用されている当たり前のツールとして浸透している。しかも、その利用はV-CUBE ミーティング 5によってさらに加速しているそうだ。オフィスの会議室の予約がいっぱいで取れないときは、それぞれ自席からオンラインで会議を行ったりすることもあり、それくらい毎日頻繁に利用しているという。

 

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ブイキューブ社内での利用の変化


 

「社内での会議開催数、延べ利用人数、延べ会議開催時間について、利用3カ月の変化を見ても、どれも200%から300%近い伸びを示していた。」(マーケティング本部マーケティングコミュニケーショングループ 迫 裕一 氏)

V-CUBE ミーティング 5効果は社内にとどまらずユーザにも広がっている。

ユーザビリティと安定性の向上

ユーザの目線はとてもシビアだ。ちょっとでも操作に戸惑うとすぐそっぽを向く。筆者は外国の遠隔会議業界関係者と話しをする機会があるが、この点は、洋の東西を問わずといえる。

だからこそ、V-CUBE ミーティング 5開発にあたってユーザビリティの向上は、もっとも力を入れたところだという。開発ポイントとしては、マルチデバイスが大きなトレンドとなっている昨今、言語などを含めデバイスやOSごとに最適化したV-CUBE ミーティング 5のアプリケーションを提供することを目指した。これは、ユーザビリティの向上にプラスになるとともにシステムの安定にもつながる。

 

V-CUBE ミーティング 5向けのユーザインターフェイス開発にあたって、まずはV-CUBE ミーティング 4の機能ごとでの利用統計をとった。そしてそれに基づき、仮想ユーザ(ペルソナ)の定義をして、ユースケースを整理したり、あるいは、ワイヤーフレーム(デザインの下書き)を作成し、開発プロジェクトメンバーで練りながら、フィードバックし、ユーザインターフェイスの完成度を高めるというサイクルを何度も回したという。

 

V-CUBE ミーティング 4では、Web会議を行う際に必要な、どの機能であってもワンステップあるいはツーステップで届くことができるところに配置したところに特徴があるが、一方、V-CUBE ミーティング 5は、資料・映像・チャットの全ての機能を一枚のユーザインターフェイスで網羅し、豊富な機能を提供しているものの、必要以上のものは画面上には出さない、メリハリのあるすっきりとしたシンプルな作りに仕上げた。

 

また、V-CUBE ミーティング 5では、ユーザインターフェイスに工夫をしただけではなく、Web会議での会議の生産性を高める各種の機能も搭載した。ここではひとつ「指さし機能」を簡単に紹介する。これは共有した資料の上で誰が資料のどの部分を操作しているかがわかる機能。具体的には、参加者の名前が表示されている、指さしをイメージしたアイコンがマウスを資料共有の画面上で動かすことで画面上の任意の位置を指さすことができるもの。複数の人が参加していてもそれぞれ名前が表示されているので誰がどこを指しているのかわかるようになっている。

 

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その他、会議中に便利な機能として、「レコーディング」、「アンケート」、「テレビ会議連携(H.323SIPに準拠したテレビ会議専用機のこと)」といった機能や、iOS端末に保存した資料を共有したり、あるいは、モバイル版では別アプリを起動していても会議を継続できるようにもなっている。

また、ちょっとした機能として、V-CUBE ミーティング 5では、会議中でも、新しいカメラをその場でパソコンのUSBに接続してすぐに使うことができるようになった。V-CUBE ミーティング 4では、そういった場合、一度会議室から退出し、USBに接続して、再入室する必要がある。会議途中で映像を追加したいといった際に便利だろう。

 

V-CUBE ミーティングはクラウドで提供されているため常に最新版を使えるのも有難い。筆者はこの数カ月の間にV-CUBE ミーティング 5をパソコンにインストールして実際に使っているが、既に23回はバージョンアップを体験した。クラウドサービスであるため、インストールに特段大きな手間はかからないが、性能や機能アップ、さらにはシステムの安定性へコミットする開発担当者の意気込みがうかがえる。

 

以上はV-CUBE ミーティング 5自体の機能としての説明だったが、付加サービスとして、V-CUBE ミーティング はOffice365とも連携できるようになっている。この点は企業ユーザのほとんどがOfficeのアプリケーションを日々使っているということを考えると重要な点だろう。また、法人向けチャットサービス「V-CUBE Gate」を組み合わせるとチャットからWeb会議へ簡単に入れるため、利便性は高まるだろう。

H.264/SVC採用による画質の向上

本稿の冒頭でも述べた通り、V-CUBE ミーティング 4Adobe Flashベースのプラットフォーム(インストールフリー型)であり、一方、V-CUBE ミーティング 5では、H.264/SVCというコーデックを採用したプラットフォーム(アプリケーションインストール型)だ。この点が一番大きな違いといえよう。なぜ、H.264/SVC なのか。

 

H.264/SVCは、テレビ会議専用端末などで注目を浴びているコーデック技術のひとつだ。というのも、これまでのコーデック(H.264/SVC以前)では、不安定な回線接続環境ではつながりにくいコーデックとしてのある意味弱さがあったが、H.264/SVCは、ネットワークの状況に応じて画像の品質をリアルタイムに可変することが可能であるというところがこのコーデックのミソで、インターネットで映像コミュニケーションをする時代ならではの技術であるからだ。

 

V-CUBE ミーティング 5は、狭帯域の回線状況であっても品質の高いWeb会議を維持できること、また、あらゆるプラットフォーム(PC、スマートフォン、タブレットなど)で使いやすいものを実現するプロダクトというところに投資した結果という。ブイキューブではアジアでのサービス展開を拡大しつつあるが、国によってネットワークインフラがこれからというところも少なくない。そういった状況ではとくにH.264/SVCは強みを発揮するのではないかと同社では見ている。

V-CUBE ミーティング 5の画質の面での特長は3点ある。

 

(1)回線状況に合わせてきれいな画質へ自動調整する:V-CUBE ミーティング 4では、会議室入室時の回線帯域でその後の使用する映像帯域を固定的に設定するため、回線帯域が映像帯域を下回るタイミングにおいては、映像の遅延などが発生しやすい面がある。それに対して、H.264/SVCにおいては、回線帯域の変動に合わせて、送受信する映像帯域やフレームレートを自動でリアルタイムに可変させることにより、滑らかさを含めた映像品質を最適化することで、遅延や切断などを回避する仕組みを実装している。

 

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回線状況に合わせてきれいな画質へ調整

 

 

(2)パケットロスが起きても乱れにくい映像:従来型(一般的なWeb会議やテレビ会議システムが搭載しているコーデック)はパケットロスが発生した場合、映像データが再現できずに映像にノイズが発生するが、V-CUBE ミーティング 5ではパケットロスによる映像劣化を制御できる。これは、他レイヤーのパケットで映像を補完し、途切れを抑止しながら映像をスムーズに再現できるような仕組みがあるからだ。

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パケットロスが起きても乱れにくい映像

 

(3)回線帯域が不足し映像での接続が難しいレベルまで下がった時、一部参加者の映像を表示せず(ミュート)に音声のみにすることで、遅延や切断などを防ぐ機能を搭載している。会議中の会話の継続を最優先にした仕組みだ。

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回線帯域が落ちても遅延・停止しにくい

 

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映像表示拠点数を自動調整して停止・切断を防止

 

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拠点単位で画質を自動強制

 

H.264/SVCは映像符号化の国際規格として普及してきているが、当社としてはスペックよりももう一歩踏み込んだことをしている。」(プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏)

もちろん、帯域が保証されているもしくは安定している回線であれば、汎用性の高いFlashをサポートした、インストールフリーで手軽にすぐ使えるV-CUBE ミーティング 4で十分高品質なWeb会議が行えるが、一方、V-CUBE ミーティング 5は、基本的には、帯域が不安定になる傾向がある公衆インターネットや狭帯域環境での使用が便利なコーデックを内蔵したアプリケーションという位置づけになる。

国際間でも高品質なWeb会議へ 

V-CUBE ミーティングの付加サービスとして、品質の高い回線環境を提供する「V-CUBE Oneグローバルプラン」を活用すると、会議への接続性や安定性、品質の高さをさらにサポートする形になる。

「たとえば、日米をまたいだWeb会議の場合、通常であれば日本のサーバーに全ての参加者がアクセスする形だが、このプランによって参加者はそれぞれの国のサーバーにアクセスするのみで日米の会議に参加できる。これにより、ユーザが心配するのは国内サーバーまでのラストワンマイルのみになる。」(プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏) 

 

V-CUBE ミーティングを契約すると通常はローカルプランを選択する形となっているが、海外を含めたWeb会議となると、このV-CUBE Oneグローバルプランを選択できる。通常の公衆インターネットでWeb会議をするよりも、さらに高品質で安定性のあるWeb会議が国内だけでなくグローバルでも可能になる。しかも、24時間365日の手厚いサポートつきだ。

 

V-CUBE ミーティングは、ブイキューブ ビジュアルコミュニケーションサービスにおけるフラッグシップの位置づけだが、他のサービスであるV-CUBEセールス&サポートやV-CUBEセミナーなどにおいては、現時点では同じ技術では展開はしていないが、浅野氏によると、それらも将来的にはH.264/SVCなどの高圧縮でフレキシブルな映像符号化技術を採用する方向に進んでいくようだ。

ユーザの使用環境やニーズに応じて選択したい。

社会インフラ化を視野にビジュアルコミュニケーションの可能性を広げる

今後の展開も伺った。

ブイキューブとしては、V-CUBE ミーティングや会議室設置型テレビ会議システムV-CUBE Boxといったソフトとハードを組み合わせた軸によって、昨今企業でトレンドになっているワークスタイル変革をさらに推し進めていけるさまざまな利用用途を提案していくことで、市場をリードし事業を拡大していくといったことをしていくという。

 

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今後のブイキューブの展開を語る浅野 勇気 氏(右上)

 

そのさらに次のステップとしては、同社が3月に発表した中期経営計画でも公表されているが、企業での利用にとどまらず人々の様々な生活に密接なシーンで活用されることを狙ったビジュアルコミュニケーションの社会インフラ化事業を展開していく計画だ。

 

その際ブイキューブが注力していく4つの重点分野が「教育」「医療」「金融」「ロボティクス」だ。そしてそのさらに先にはブイキューブ製品を利用することで生まれる映像や音声情報を分析・構造化し、ディープラーニングやAIとして活用することも視野にあるという。

 

さらに、これらの重点分野への取り組みは日本にとどまらずアジアでも展開していく計画だ。「ブイキューブはWeb会議やオンライン研修などの汎用的な用途のニーズに応えながら製品力を高める一方で、国内の規制や社会構造の変化に対し映像と音声を活用した新しいソリューションを迅速に提案している。これらの活動から社会インフラ化、ひいてはアジアNo.1のビジュアルコミュニケーションプラットフォームにしていくのが目標だ。」(プロダクト戦略室 室長 浅野 勇気 氏)

 

2016年中期経営計画 発表(ブイキューブIR情報)

https://jp.vcube.com/ir/

 

V-CUBEミィーティング 5 取材レポート

CNAレポート・ジャパン

http://cnar.jp

 

V-CUBEミーティング 5 取材レポート

 

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